2012年9月24日月曜日

上勝学講座第一回「アマチュア無線の活用〜災害時孤立対策について考える〜開催しました

こんにちは、上勝学舎です。
 今年度の第一回目上勝学講座「アマチュア無線の活用〜災害時孤立対策を考える〜」が9月20日(木)に開催されました。
参加者は県外を含む町内外から17名、防災士の資格をもつ方や、日頃アマチュア無線を活用して方など、防災に感心のある方が集まりました。

講座では、徳島大学工学部 上野勝利准教授より、土砂災害の仕組みや、実際に災害時に 孤立した場合、どのような手段で救助を求めるのが有効かなどを、東日本大震災のアマチュア無線を活用した孤立支援などの事例を踏まえて講義していただきました(講座資料PDF 2MB)。また、隣町の那賀町では土砂災害が多い経験からアマチュア無線を使った自主防災対策を行っており、地域防災課の西本氏からその自主防災に関する話をしていただきました。最後に上勝町の防災に対する備えについては上勝町総務課課長花本さんからお話していただきました。

徳島大学 上野准教授による東日本震災時のアマチュア無線の事例紹介
那賀町 地域防災課 課長 西本 安廣氏

上勝町 総務課 課長 花本 靖氏

講座後のアンケートでは、以下の感想が寄せられました。

免許保持者と行政が関係を作り、非常事態に備えるべきと再認識した。免許保持者間も同様に備えるべきと考えた。 
東日本大震災にアマチュア無線の活用が報道されてから行政も必要性を考え始めたことは大変良いと思いました。 
最終手段としてのアマチュア無線の役割がよくわかりました。 
無線のことを知らないので参考になった。 
自助、公助、共助については必要だと感じました。

災害時に助けがくるまでに、中山間地域では交通の寸断の可能性も高く、救助まで時間がかかることが想定されます。本講座が日頃からの防災意識を高めるとともに、自助だけではなく、共助のためにできることを考えるきっかけとなればと思います。(玉有)

2012年8月6日月曜日

晩茶のシーズンです!

上勝町では、今お茶摘み〜加工のシーズンです。
上勝町の阿波晩茶は、以前環境省の「かおり風景100選」に選ばれたこともあります。
阿波番茶の天日干しが始まる夏期には、棚田を吹き抜けるさわやかな風に乗ってお茶のにおいが漂う。棚田の夏は蝉しぐれと相まって最盛期を迎える。
~かおり風景100選より(晩茶の字が違ってますが原文ママ。
 晩茶といえば先日、上勝町発フリーペーパー「かみかみ。」さんが企画した阿波晩茶飲み比べに参加しました。そこで13種類の上勝の晩茶を試飲させていただきましたが、驚いたことに、家ごとに製造方法や使用する桶が違うため、酸っぱみ・苦み・におい・色…一つとして同じものがないのです!(詳細はかみかみ3号にて!)皆さん、いっきゅう茶屋などで晩茶を購入する際には是非、誰が作ったものかチェックして、気長に好みのお茶を見つけてくださいね。

 さて、明後日8月8日の葉っぱの日には、もっと手軽に飲めるペットボトル「いろどり晩茶」が発売されるそうです。発売場所は、㈱いろどり・いっきゅう茶屋・月ヶ谷温泉・スーパー・酒屋・徳島県内産直市場などとのこと。 

晩茶つながりで最後になりますが、上勝町の9人の女性による「彩食品グループ」でも、上勝の晩茶を活用した「上勝しあわせアイス」を販売しています。農閑期に地元の食材を使った製品を多数作り、月ヶ谷温泉やいっきゅう茶屋、勝浦のよってネ市に納品しているそうですが、このアイスクリームは晩茶のにおいが飛ばないよう、注文が入ってから葉っぱを挽いて加工するの出そうです。わたしもいっきゅう茶屋で購入しましたが、なんとも爽やかな和風アイスでした。阿波おどりシーズン中は、東新町のチュチュチュロスカフェさんでも購入できるそうです。踊り疲れたら、さわやかな甘さの上勝晩茶のアイスをどうぞ^^

彩食品グループさんを見学させていただきました

2012年7月25日水曜日

明後日朝顔プロジェクト

2007年の国民文化祭の上勝アートプロジェクトの中に、傍示地区につくられた日比野克彦 氏 (東京藝術大学教授・アーティスト)の「射手座造船所」があります。山の中の木造船は今にも山あいに漕ぎ出していきそうな、ダイナミックなアートです。
 さてみなさん、実はこの射手座造船所に、この船が造船中から進行しているもう一つのプロジェクトがあるのをご存知でしょうか。

その名も「明後日朝顔プロジェクト
1・朝顔の育成を通して、人と人・人と地域・地域と地域のコミュニケーションを促し、現代社会に於ける人と地域の関係を検証する。
2・人と人の関係性の中から創造されてくるカタチを芸術の根本と捉え、社会の中における芸術の機能性・多様性を試みる。
という企画趣旨のもと日比野克彦氏が2003年から行っているものだそうで、 現在25地域が参加しているそうです。



傍示で咲いた朝顔を六角形の段ボール(種の根)に描いた『あなたの思う朝顔』は、他の25地区の朝顔の絵とともに舞鶴に集まり、各地域の種の根段ボールをつなぎ合わせて一つのアートになるとのこと。

上勝アートプロジェクトから出発した傍示のみなさんの活動が、上勝を飛び出して、全国をネットワークする活動に繋がっています。

2012年7月13日金曜日

国文祭の準備はOK?「トポス彩2007」

トポス彩2007

この写真、一つ前のブログにも載せていますが、「トポス彩2007」という作品です。2007年に開催された国文祭で、上勝アートとして野尻で制作されたものですが、なんと今年の国文祭で、作品追加するとのこと。
そこで上勝学舎も、さる6月30日(土)に野尻の元公民館にてお手伝いをしてきました。
講師はトポス彩の作者、東京芸術大学のたほりつこ先生と、2007年の国文祭でもトポスの作品づくりに参加した地元有志の方達。徳島市内からもボランティアの方がお出でになって、和気あいあいと追加されるツボを制作しました。


奥の棚にずらっとならぶ作品が見えるでしょうか…?



この手前のぼこぼこしたツボが私の作品です。
このツボ、これから地元のお父さん達が釜で焼いてくださり、設置後地元のおかあさん達がお花を植えてくれます。ツボづくりに参加したおかげで、完成したトポス彩の中から自分の作ったツボを見つける楽しみが出来ました。
みなさん、国文祭で私の作品を見つけてくださいね〜^^

さて、次回はまたまた国文祭速報、「明後日あさがお」の巻です!
お楽しみに☆

2012年5月11日金曜日

福島県からのお客さま

平成24年5月10日、徳島大学と福島県白河市は 「震災復興に向けた連携・協力に関する協定」を締結しました。これまでも徳島大学では、福島県内の土壌汚染調査や住民への除染指導等に取組んで参りました が、今後、放射能の正しい知識や除染についての中学生向け等の教育や、市民への講習会・懇談会を行うことで、放射能に対する市民の不安の軽減に関する支援 活動も進めます。

さて、この協定のために来徳された白河市長 鈴木氏が、持続可能なまちづくりの参考として視察を熱望したのがなにを隠そう上勝町です。特に"いろどり"への感心が高く、滞在時間の半分以上は株式会社いろどりの視察でした。

いろどりの受注システムについて、いろどり横石社長から説明をうける白河市長
「自分の仕事、まちに自信、ほこりを持たなければいけない。はっぱを売るという仕事は、それまでの農家の常識とは正反対のことだったので、その常識を覆し て自信やほこりを持ってもらうのに大変苦労した」という横石社長の話を受けた、白河市長の「これからは故郷に錦を飾るのではなく、故郷"で"錦を飾る時 代、まさに今、上勝はそうですね」という言葉はまさしくその通り!と思いました。

また、同行された白河市保健福祉部健康増進課の岡崎さんの「横石社長の、いろどり農家さん一人一人へ感心を寄せ、配慮する姿勢は保育士の基本と同じ。この姿勢が信頼関係を生んでいるんですね」という言葉が印象的でした。
(たま)

2012年4月18日水曜日

上勝学舎、徳島市内から片道一時間

こんにちは、徳島大学地域創生センター 上勝学舎の玉有です。森先生と宮井先生からバトンタッチして、平成24年度の上勝学舎日記を担当することになりま した。お二人のように、上勝に常駐ではありませんが、まちの方々と交流しながらゆるやかに発信して行きたいと思います。よろしくお願いします^^

 今年度の上勝は、4月1日(日)に野尻地区の公民館「ふれあい荘」落成式からはじまって、かみかつ里山倶楽部さんの上勝町旭の八重地集落での古民家を農家レストランに改装するプロジェクトや、旭の神田(じでん)地区の「滝が見える足湯」づくりなどがちゃくちゃくと進行中とのことです。他にも第27回国民文化祭・とくしま2012開催や、上勝のいろどりの映画「人生、いろどり」公開など、昨年度の棚田サミットや映画撮影に引き続き話題もりだくさん。上勝学舎もがんばらなくては。

上勝学舎内部です。今年はここからどんなプロジェクトが生まれるのかな?
 本日、上勝学舎に学内関係者をご案内したついでに、皆さんに上勝の良さを身をもって知っていただく為に、少し足を伸ばして旭の方から樫原の棚田へ行ってみました。
樫原の棚田も桜で彩られています

ソメイヨシノはほぼ散っていましたが、八重桜と棚田、そして空の青がとても美しい春らしい景色でした。観光客もちらほら。お連れした皆さんも「この景色は一見の価値あり!」と感動していました。嗚呼、お連れして本当に良かった!やはり写真では伝わらないものがあるのです。

棚田の道中、竹中ファームさんの桜が満開です

この竹中ファームさんは、映画「人生、いろどり」でクライマックスの桜100本用意された桜のプロ!八重桜に色の種類があんなにあるとは…


コットン水車のしだれ桜も見頃

トポス彩(いろどり)今年も地元の人の手によって、綺麗な花が咲いています

棚田の帰りは、野尻をまわってトポス彩やふれあい荘をみて帰りました。地元の方とすれ違いざまに挨拶、「よく見てってね」と声をかけていただきました。みなさんフレンドリーです。
下のふれあい荘の写真、桜の両脇の赤い葉は紅葉です。この季節に紅葉、いろどりの上勝ならでは!この美しい木々も地元の方が植えて、今後も手入れされるそうです。公共の施設の植物を地元の方々があたりまえのように管理するって、すごいことですよね。

4月1日に落成した野尻集会所「ふれあい荘」手前はレンゲの草原!

一回りして帰る頃にはちょうどお昼過ぎ、ご飯の美味しいことでおなじみのいっきゅう茶屋でお昼をいただきました。やさしい味で煮付けた季節のたけのこ、柑橘系の酢が効いたキャベツ、お漬け物を千切りにした繊細さ…全部、全部美味しくいただきました!

いっきゅう茶屋のいっきゅう定食400円なり。下の階は新鮮野菜の産直市!

 2年間上勝に通っていますが、本当に書ききれないくらい魅力に溢れたところです。
これからも四季折々の上勝なぅを片道一時間、往復二時間かけてお届けしますので、今後ともよろしくお願いします^^
それではまた!
(たま)


2012年3月30日金曜日

1年間お世話になりました!!

3月いっぱいをもって私たちは上勝学舎を離れることになりました。
上勝町の皆様をはじめ、視察に伺わせていただいた地域の皆様、
上勝学講座や地域人材育成講座開催に、ご協力、ご指導いただいた皆様には、
大変お世話になりました。
ありがとうございました。

皆様のご協力なくしては、私たちの上勝学舎での活動はできませんでした。
1年はほんとうに短く、あっという間でした。
まだ恩返しもできないまま上勝学舎を離れることになり、とても残念ですが、
これからも何かのお役に立てればと思います。

1年間、本当にありがとうございました!!


(もり、宮井)